結婚式の招待状を、Midjourneyと自分の好きな色で作る3ヶ月

たとえば、こんな夜

結婚式の招待状の見本帳をめくっていると、なぜか全部「他の誰かの結婚式」に見える夜があります。淡いベージュにくすみピンク、英字筆記体のサンプル、白いカラーリリーのイラスト。どれも綺麗なのに、自分たちの結婚式には感じられない瞬間があります。彼の好きなネイビーと、彼女の好きなくすんだ若草色を組み合わせたデザインは、サンプル帳には存在しません。オーダーメイドのデザイナーに頼むと20〜30万円、自分でCanvaで作るとフリー素材っぽくなる距離が残ります。

こんなふうに使える

会場の写真と好きな絵画・色見本をムードボードにまとめてMidjourneyに渡せます。招待状の表紙・地紋・装飾アイコンを、統一トーンの一連の絵として生成できます。できた絵をCanvaに持ち込み、本文と組み合わせて印刷データに仕上げられます。

想像してみると

ムードボードに会場の洋館写真、好きなネイビーの陶器、ウィリアム・モリスの壁紙、二人で旅した京都の苔、好きな映画のワンシーンを入れてみる。「wedding invitation cover, watercolor botanical wreath, dusty navy and sage green palette —p」と打ち込んでみる。1ジョブ4枚を順番に流して、各アイテム10〜20ジョブで本命を選ぶ夜があります。途中で「綺麗すぎて誰の結婚式か分からない」と気づいたら、Pinterestの他人のウェディング写真を抜いて、自分たち固有のものだけに置き換える。式当日、ゲストの何人かが「これすごく二人らしい」と言ってくれる瞬間が流れます。

この記事でできること

既製の招待状デザインに馴染めないとき、Midjourneyの「ムードボード」機能で自分たちの好きな世界観を学習させて、招待状を作る方法を紹介します。

  • 会場の写真と好きな絵画・色見本をムードボードにまとめてMidjourneyに渡せます
  • 招待状の表紙・地紋・装飾アイコンを、統一トーンの一連の絵として生成できます
  • できた絵をCanvaに持ち込み、本文と組み合わせて印刷データに仕上げられます

使うもの: Midjourney(Standardプラン推奨)、Canva
かかる時間: ムードボード作成1時間+装飾画像生成2〜3時間+Canva組版2時間
必要なスキル: 「自分たちらしい色」を選び取れる気持ちがあればOK

やり方:好きな世界観を「束」で渡す

ステップ1:ムードボードに参考画像を集める

MidjourneyのWeb版でムードボードを新規作成して、参考画像を10〜20枚アップロードします。たとえば、こんな束を入れられます。

  • 結婚式の会場(神奈川の小さな洋館)の外観・室内写真3枚
  • パートナーが好きなネイビーの陶器
  • 好きなウィリアム・モリスの壁紙
  • 二人で旅した京都の若草色の苔
  • 好きな映画「ノッティングヒルの恋人」のワンシーン

完全に「気分」の集合体で大丈夫です。ムードボードはMidjourney v8.1で安定性が向上していて、雰囲気の組み合わせを綺麗に拾ってくれます。 — Source: updates.midjourney.com V8.1

ステップ2:招待状の装飾を一連で生成する

ムードボードを参照に設定して、こんな感じのプロンプトを順番に流していきます。

wedding invitation cover, watercolor botanical wreath, dusty navy and sage green palette, victorian morris-inspired motif, hand-painted texture —p

matching menu card border, same color palette, lighter density —p

save the date frame, same world, more spacious —p

「同じ世界の中で、密度だけ変えて」と伝えることで、表紙・席次表・メニュー・サンクスカードの一連が、ちゃんと家族のように揃って出てきます。1ジョブ4枚生成なので、各アイテム10〜20ジョブで本命を選びます。

ステップ3:Canvaで本文と組み合わせる

選んだ装飾画像をCanvaにアップロードして、招待状本文をはめ込みます。Canvaのテンプレートは使わず、白紙からスタート。挙式日時・会場・地図・出欠ハガキの枠だけを、自分たちで配置していきます。

フォントは無料の「源ノ明朝」と、有料で買い切りの英字「Adelphi」だけ。装飾はすべてMidjourneyの絵で統一されているので、文字側はシンプルでも全体に「自分たちの世界観」が立ち上がります。

つまずきやすいところ:「綺麗すぎて誰の結婚式か分からない」

3週目くらいに気づくのですが、最初に作った装飾は綺麗だけれど、なぜか「Pinterestのおしゃれ画像」にしか見えなくなることがあります。原因はムードボードに「Pinterestで保存していた他人のウェディング画像」を入れすぎてしまうこと。

ムードボードから他人のウェディング写真を全部抜いて、「自分たち固有のもの」(会場、二人で旅した場所、好きな陶器、祖母の着物の柄)だけに置き換えると、出てくる絵が一気に「自分たちの招待状」になります。

学び・気づき:自分の言葉で「色」が選べる

招待状を作りながら、パートナーと何度も色の話をする時間が生まれます。「この緑、若すぎる?」「もう少しくすみ寄りの方が落ち着くかな」。Midjourneyに自分たちで色を指示する過程で、結婚式そのものについて、二人の言葉でゆっくり擦り合わせができるのが、いちばん思いがけない収穫かもしれません。

サンプル帳から選ぶときには出てこなかった「自分たちの趣味の話」が、招待状という具体物を介して引き出される感覚があります。式当日、会場で招待状を受け取ったゲストの何人かが「これすごく二人らしい」と言ってくれれば、3ヶ月の答え合わせになります。

注意しておきたいこと

  • 招待状は商用印刷をかける場合もあるので、Midjourneyの商用利用条件(有料プラン中の生成画像であること、年商$1M未満ならBasic以上で可)を必ず確認してください — Source: docs.midjourney.com Terms
  • 米国著作権局は100% AI生成画像を保護対象外と判断しています。第三者が同じ絵を使う可能性をゼロにはできない前提で運用してください — Source: docs.midjourney.com Terms
  • ムードボードに会場の写真を入れる場合、写真自体の著作権(撮影者)に注意します。会場が公開している公式写真や、自分で撮ったものを使うのが安全です
  • ロゴや特定ブランドのデザインを強く想起させるプロンプトは避けます

使ったツール

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