部屋に飾る絵が「市販ポスターにない」を、Midjourneyで自分で作る
たとえば、こんな夜
部屋に飾る絵を探して、IKEAやニトリのポスター棚を一通り眺めても、心が動く一枚に出会えない夜があります。クリムト、モネ、京都の風景写真、抽象画。どれも綺麗で手頃な値段なのに、自分の玄関に置くと考えると手が止まる瞬間があります。本当に見たいのは「銭湯の湯気の中の小さな窓から見える朝の景色」みたいな、誰も商品化していない種類の絵だったりします。
こんなふうに使える
頭の中の景色をMidjourneyに言葉で渡して、絵に起こせます。--hdオプション付きの高解像度モードで生成し、ネット印刷所にA3でプリント依頼できます。既製の額縁に入れて壁に飾るだけで、「自分専用の風景」として運用できます。
想像してみると
紙のノートに「朝5時半の白川の路地、湯気と朝靄、苔の石畳、人は写っていない、青みがかった灰色」と書き出してみる。それを英訳した一行プロンプトを打ち込んでみる。4枚出てきたうちの1枚は観光写真風で外れ、もう1枚は朝靄が強すぎる。10ジョブほど回したあとに「これだ」と思える1枚を選び、A3マット紙で発注、無印良品の木枠額に入れる夜があります。翌朝、玄関で靴を履きながら見上げると、頭の中の景色が物理的に部屋に置かれている感覚が流れます。
この記事でできること
部屋に飾る絵を探して「自分の心が動く一枚に出会えない」と感じるとき、「銭湯の湯気と京都の朝靄」のような誰も商品化していない主題の絵をMidjourneyで生成して、A3サイズで額装する方法を紹介します。
- 自分の中で「ずっと描きたかった景色」をMidjourneyに言葉で渡して絵にできます
- 解像度の高いモードで生成し、印刷所にA3でプリント依頼できます
- 既製の額縁に入れて壁に飾るだけで、「自分専用の風景」になります
使うもの: Midjourney(Standardプラン推奨、--hdまたは高解像度モード)、ネット印刷所、額縁
かかる時間: 絵の生成1〜2時間+印刷発注10分+額装10分
必要なスキル: 自分の好きな景色を言葉にできればOK
やり方:頭の中の景色を言葉に置き直す
ステップ1:「描きたい景色」をノートに書き出す
紙のノートに、玄関に飾りたい景色のディテールを書き出します。例えばこんな具合。
- 朝5時半の京都、白川の細い路地
- 銭湯から立ち上る湯気が朝靄と混じる
- 古い石畳、苔、木の塀
- 人は写っていない
- 色は青みがかった灰色、ところどころ朝日の橙
このまま英語に直訳しようとせず、「自分が見たい景色の構成要素」を書く感覚です。
ステップ2:プロンプトにする
Midjourneyのv8.1(HDモードがデフォルト、3倍高速・3倍安価)で生成できます。 — Source: updates.midjourney.com V8.1
early morning in a narrow kyoto alley, steam from an old public bath rising into pale mist, mossy stone path, wooden fence, no people, blue-grey palette with hints of orange sunrise, painterly atmosphere, 3:2 aspect ratio —hd —v 8.1
--hdオプションで2Kネイティブ生成になります。A3印刷に必要な解像度(300dpi)を考えると、--hdは外せません。アスペクト比は印刷予定の額縁に合わせて--ar 3:2にしておきます。
ステップ3:10ジョブほど回して本命を選ぶ
Midjourneyは1ジョブで4枚生成するので、10ジョブで40枚。「朝靄が強すぎて景色が見えない」「現代的すぎる」「人物が混入した」など、外れも多いですが、3〜4枚は「これだ」と思えるものが出てきます。
その中から、玄関に飾って毎朝見ても飽きないか、寝る前に見て落ち着くか、を基準に選びます。
ステップ4:印刷所に発注して額装
選んだ画像をネット印刷所(プリオやプリントラッコなど)にアップロードして、A3サイズのマット紙で発注。1枚600円〜800円程度です。届いた印刷物を、無印良品で買った木枠のA3額縁(2,000円台)に入れて、玄関の壁に画鋲で吊るすだけ。
つまずきやすいところ:「思い出の景色」と「写真」が混在する
最初の数ジョブでは、なぜか観光ガイドの写真のような構図ばかり出てきがちです。Midjourneyにとって「kyoto」「alley」と書くと、SNSで拡散されている観光的なイメージが優先されてしまうからです。
プロンプトに「no tourists」「empty street」「unposed」「ordinary residential area」のような「観光地ではない」要素を足すと、頭の中の景色に近づきます。「自分の見ている京都」と「観光地としての京都」の言葉の解像度を分けるのがコツです。
学び・気づき:「自分の景色」を持つ感覚
絵を飾った翌朝、玄関で靴を履きながら、自分の作った絵を見上げる。これだけのことでも、「自分の頭の中にあった景色が、こうして物理的に部屋にある」という感覚は、思っていた以上に温度のあるものになります。
AIで生成した絵をSNSに公開することには、まだ抵抗を感じる人もいます。アーティストの労働を考えると、安易にAI絵で発信側に立つのは違うという考え方もあります。けれど、自分の部屋に、自分のための1枚として置く、というのは別の話だと感じる人もいます。誰にも見せず、自分が毎朝見るための景色。市販されていないのなら、自分で起こす。それくらいの距離感なら、許容できる範囲にとどめられます。
注意しておきたいこと
- Midjourneyの
--hdオプション(v8.1のデフォルト)は3倍高速・3倍安価で、A3印刷品質に十分な2Kネイティブ生成が可能です — Source: updates.midjourney.com V8.1 - 印刷時のRGB→CMYK変換で色味が変わることがあります。印刷所のテストプリントサービスを使うと安心です
- 商用利用(販売)する場合は、Midjourneyの有料プラン契約中に生成した画像であること・年商$1M未満ならBasic以上で可、を確認します。自宅鑑賞用なら無料プランでも生成は可能です — Source: docs.midjourney.com Terms
- 「特定の写真家のスタイル」「○○風」をプロンプトに書くのは、依拠性・類似性の観点で慎重に。「自分の見たい景色の要素」だけを抽象的に渡すのが安全です
- 米国著作権局は100% AI生成画像を著作権の保護対象外と判断しています。「自分のための1枚」として運用するのが、現状ではいちばん納得感のある使い方です — Source: docs.midjourney.com Terms