名刺の顔写真を「自分の似顔絵アバター」に変える
たとえば、こんな夜
副業で個人開発したサービスをリリースして、勉強会で登壇する機会が増えてくる時期があります。名刺を作ろうとしたとき、案外悩むのが「顔の部分」。証明写真を貼ると就活感が出るし、自撮りは SNS アイコンと変わらない。フリーのアバター生成ツールは「同じ素材を使っている人」と被るのが気になる。深夜、Canva のテンプレートを開いたまま、顔写真の枠だけがずっと空欄になっている夜があります。
こんなふうに使える
Midjourney に自分の顔写真と「目指す絵柄」のムードボードを渡して、似顔絵アバターを作る使い方があります。Omni Reference(--oref)で自分の写真をリファレンスにしつつ、ムードボードで絵柄を固定。同じアバターを名刺・X・GitHub・Zenn のプロフィール画像で使い回す流れが組めます。「証明写真ほど硬くなく、フリー素材ほどよそよそしくない」プロフィール画像が成り立ちます。
想像してみると
夜、明るい場所で撮った正面寄りの自分の写真を1枚選んで、Midjourney のムードボードに iA Writer のフラットイラスト、Vercel Docs の丸目アバター、海外テックブログのシンプルな線画ポートレートを10枚ほど集めてみる。minimalist portrait illustration of a young japanese man in his late twenties, short black hair, slight smile, plain background, line art style, monochrome with one accent color --oref [自分の写真URL] --ow 150 --v 7 と打ち込む。最初の4枚は「写真っぽすぎる」「絵柄に寄りすぎ」のどちらかに振れがちで、--ow を150前後で何度か回す。10ジョブほどしたところで「自分に似ているけれど絵柄が安定している」1枚が出てくる。Canva の名刺テンプレートに貼り付けて、左上にアバター、右に名前と X と GitHub を並べる。次の勉強会で渡したとき「このアバターどうやって作ったんですか」と聞かれて、副業の会話のきっかけになる――そんな時間が流れます。
この記事でできること
副業の打ち合わせや個人開発のイベントで名刺交換をする機会が増えてくると、名刺の顔写真をどうするか問題に当たります。証明写真を貼るほど堅くしたくないし、自撮りもなんとなく違う。Midjourneyに自分の写真と「目指す絵柄」のムードボードを渡して、似顔絵アバターを作って名刺とSNSプロフィールを統一できます。
- 自分の顔写真をリファレンスにして、決まった絵柄のアバターを生成します
- 同じアバターを名刺・X・GitHub・Zennで使い回せます
- 「写真ほど硬くなく、フリー素材ほどよそよそしくない」プロフィール画像にできます
使うもの: Midjourney(Standardプラン推奨)、Canvaなど名刺デザインツール
かかる時間: アバター生成1〜2時間+名刺レイアウト30分
必要なスキル: 自分の顔写真があればOK
「証明写真とフリー素材」の間が欲しい
本業はWeb系のエンジニアですが、副業で個人開発したサービスをぽつぽつとリリースしていて、エンジニア向けの勉強会で登壇する機会も増えてきた——そんな立場で名刺を作ろうと思ったとき、案外悩むのが「顔の部分」です。
証明写真を貼ると就活感が出るし、自撮りはSNSアイコンと変わらない。フリーのアバター生成ツール(Notionアバターのようなジェネレーター)も試せますが、「同じ素材を使っている人」と被るのが気になって、名刺にはちょっと弱い。
副業仲間の一人が「Midjourneyで自分の似顔絵作って使ってる」と教えてくれたら、真似してみる、というのがこの記事の起点です。
やり方:自分の写真+好きな絵柄=アバター
ステップ1:自分の顔写真を1枚用意する
正面寄りで、明るい場所で撮った写真を1枚選びます。背景はシンプルな方が、Midjourneyが顔の特徴を拾いやすい。ピントが合っていて、表情が自然なものがいいです。
ステップ2:「目指す絵柄」のムードボードを作る
Midjourneyのムードボード機能で、自分の似顔絵に寄せたい絵柄の参考画像を集めます。例えば、
- iA Writerの公式サイトに使われているフラットイラスト
- VercelのDocsに出てくる丸目アバター
- 海外のテックブログでよく見るシンプルな線画ポートレート
の3系統を10枚ほど。「テック系・シンプル・線画・モノトーン寄り」という方向性をムードボードに込められます。
ステップ3:写真をリファレンスに似顔絵を生成
Midjourney v7のOmni Reference(--oref)に自分の顔写真を渡して、ムードボードの絵柄でアバター化します。
minimalist portrait illustration of a young japanese man in his late twenties, short black hair, slight smile, plain background, line art style, monochrome with one accent color —oref [自分の写真URL] —ow 150 —v 7
--owは150くらいから始めて、「自分に似てるけど絵柄が固定されている」バランスを探ります。--owを上げすぎると写真に引っ張られて似顔絵になりきらず、下げすぎると別人になります。100〜200の間が落としどころになりやすい範囲です。 — Source: updates.midjourney.com Omni-Reference
--orefはv7専用機能でGPU時間が2倍消費されるので、Relaxedモードを使えるStandard以上のプランがおすすめです。 — Source: docs.midjourney.com Subscription Plans
ステップ4:名刺に組み込む
選んだアバターをCanvaに貼り付けて、名刺の左上に配置。右に名前・肩書・X・GitHubのアカウントをシンプルに並べます。同じアバターを、Xのプロフィール画像、Zennのアイコン、GitHubのアバター、勉強会の登壇者紹介スライドにも展開できます。
つまずきやすいところ:「実写っぽすぎる」「アニメすぎる」の往復
最初のうちは、--owを高くしすぎてほぼ自分の写真のままになってしまったり、逆にムードボードに寄りすぎて「全然似てないオシャレな男」になったり、振れ幅が大きくなりがちです。
10ジョブほど回すと、--ow 150 --v 7+ムードボードの組み合わせがちょうどよいと気づけます。あと、プロンプト内に「japanese man in his late twenties」と書き、年齢と国籍まで明示すると、海外風の顔立ちにブレるのを防げます。
著作権・商用利用についての確認
副業の名刺に使う以上、商用利用の扱いの確認が必要です。Midjourneyは有料プラン中に生成した画像の商用利用が可能で、年商$1M未満ならBasicプランでも対象です。 — Source: docs.midjourney.com Terms
ただし、米国著作権局は100% AI生成の画像を著作権の保護対象外と判断しています。「自分の似顔絵アバターを他人が無断利用しても、著作権を盾に止めるのは難しい」という前提で運用する必要があります。 — Source: docs.midjourney.com Terms
学び・気づき:「自分らしい顔」を選ぶ作業
技術ブログを100本書いた経験はあっても、「自分の顔をどう見せたいか」を考える機会は少ないものです。Midjourneyで自分のアバターを作る過程は、エンジニアリングというより自己プレゼン設計に近くて、思いがけず面白い作業になります。
「線画で固めに見せるか、塗りを足してやわらかくするか」「目線をどこに置くか」を10ジョブ回しながら決める時間は、自分の出し方を整理する時間にもなります。名刺を渡すたびに「このアバターどうやって作ったんですか」と聞かれて、副業の会話のきっかけにもなります。
注意しておきたいこと
- 自分の顔写真をMidjourneyにアップロードすると、Stealthモード(Proプラン以上)でない限り、コミュニティギャラリーに表示される可能性があります。生成画像を非公開にしたい場合はProプラン以上を選びます — Source: docs.midjourney.com Subscription Plans
- 他人の顔写真を勝手にリファレンスにするのはNG。肖像権・パブリシティ権の問題があります
- 既存のキャラクターや有名イラストレーターのスタイル名をプロンプトに直接書くのは避けます(「○○風」プロンプトはスタイル模倣のクレーム対象になりえます)
- 名刺に印刷する場合、解像度はMidjourneyのデフォルト(約1024px)では不足することがあります。v8.1の
--hdオプションで2Kネイティブ生成にしておくと印刷品質が確保しやすいです(v7でアバター生成→v8.1相当の高解像度処理は別途必要) — Source: updates.midjourney.com V8.1