料理教室の段取り解説、毎回口頭で説明するのをやめられる
たとえば、こんな夕方
月に1回、近所のキッチンスタジオを借りて小さな料理教室を主催する人にとって、新しい参加者が来るたびに「持ち物」「集合時間」「当日の流れ」を電話やLINEで一から説明する時間が、地味に積み上がります。「エプロンと髪を留めるものを持ってきてください」「集合は10時、解散は13時半」を、何度も同じ抑揚で繰り返すうちに、声が少し平板になっていく夕方があります。
こんなふうに使える
Synthesia(シンセシア)のAIアバターに案内を任せると、パワポで作っていた段取りスライドを、そのままAIアバター付きの動画にできます。「持ち物」「当日の流れ」「キャンセル時のお願い」を1本の案内動画にまとめられます。一度作っておけば、新規参加者の方に都度共有するだけで済みます。
想像してみると
普段使っているGoogleスライド5枚(表紙、持ち物、当日の流れ、レシピの注意、キャンセルポリシー)を、Synthesiaにそのままインポートできます。230体以上のストックアバターから、表情がやわらかい女性アバターを選び、声も落ち着いた日本語のものに整えます。
各スライドの「ノート」欄に、いつも電話で話している言い回しを書き入れる。「持ってきてくださいね」「冷えるので、よかったら薄手の上着もどうぞ」。生成ボタンを押すと、10分後には自分の教室の世界観に近い案内動画が流れます。次の参加者にLINEで動画リンクを送ると、「丁寧でわかりやすかったです」と返事が返ってきます。口頭で伝えるよりむしろ温度が伝わる、という小さな手応えがあります。
この記事でできること
- パワポで作っていた段取りスライドを、そのままAIアバター付きの動画にできる
- 「持ち物」「当日の流れ」「キャンセル時のお願い」を1本の案内動画にまとめられる
- 一度作っておけば、新規参加者の方に都度共有するだけで済む
使うもの: Synthesia(Starterプラン $29/月から、商用利用可) かかる時間: 約60分(初回の動画づくり) 必要なスキル: PowerPointかGoogleスライドを作ったことがあればOK
口頭で繰り返すたびに、少し疲れる
教室を始めて何年か経つと、同じ「エプロンと髪を留めるものを持ってきてください」「集合は10時、解散は13時半」を新しい問い合わせ客に何度も伝えるうちに、自分の声が少し平板になっていきます。LINEで文章にしても、長いと読まれません。短くするとニュアンスが伝わりません。
仕事の道具としてChatGPTは触っていても、自分の教室運営に使うという発想がないことがあります。「壁打ち相手」以上の使い方を探していたときに、Synthesiaという法人研修向けのAIアバター動画サービスに出会う――料理教室の段取り案内は、ある意味「一人で回している小さな研修」に近い、と発想を切り替えられます。
手順:スライドを動画に変える
ステップ1:いつものスライドを開く
教室の案内で使っているGoogleスライド5枚(表紙、持ち物、当日の流れ、レシピの注意、キャンセルポリシー)をそのまま使えます。Synthesiaの公式情報では、PowerPointインポートに対応していて、スライド→AIアバター動画への変換に強みがあると書かれています。「資料は揃っているけど話すのが大変」な人向けの設計です。
ステップ2:アバターと声を選ぶ
230体以上のストックアバターから、表情がやわらかい女性アバターを選べます。料理教室の雰囲気に合わせて、声も落ち着いた日本語のものに。Free版でも触れますが、商用利用前提なら月額$29のStarterプランからになります(2026年5月時点)。
ここで一つ気をつけたいのは、自分の顔を映したPersonal Avatarを必ずしも使わない選択肢もあること。教室の参加者には主催者が当日会えるので、案内動画は「教室の世界観を伝える役」として、別人のアバターのままで十分機能します。
ステップ3:台本をスライドのノート欄に書く
各スライドの「ノート」欄に、話してほしい内容を箇条書きから少し整えた程度で書き入れます。例えば「持ち物」のスライドには、こんな文章を置きます。
エプロンと、髪が長い方は髪を留めるものをお持ちください。包丁やまな板はこちらで全て用意しています。当日キッチンが少し冷えるので、薄手の上着もおすすめです。
Synthesiaは入力した文章を、選んだアバターの声と口元の動きで動画にしてくれます。生成は数分待つだけで、想像以上に自然な仕上がりになります。
つまずきやすいこと:「自分の温度」が抜ける瞬間がある
最初に出来上がった動画を見たとき、内容は正確なのに「うちの教室っぽくない」と感じる場面があります。文章が事務的すぎるパターンです。「持ち物をお持ちください」が、いつもの話し方と違う。
そんなときはノート欄の文章を、実際に電話で話すときの言い回しに書き直すと改善します。「持ってきてくださいね」「冷えるので、よかったら薄手の上着もどうぞ」。語尾を少しやわらかくするだけで、動画の印象がぐっと教室の雰囲気に近づきます。
文章は自分で書く。スライドの構成も自分で決める。Synthesiaが担うのは「声と表情をつけて、何度でも再生できる形にする」ところだけ――この境界線が見えてからは、迷いが減ります。
学び:案内文を「残せる形」にできる
一番大きいのは、毎回口頭で言っていた内容を、ようやく「形」として残せることです。
文章のマニュアルは、過去にも作ろうとして挫折することがあります。書き上げても、参加者から「結局どこを読めばいいですか」と聞かれてしまう。動画だと、再生ボタンを押せば最後まで流れていくので、読む負担をかけずに済むのが大きな違いです。
「効率化した」というよりは、頭の中にしかなかった段取り知識が、教室の外に1本だけ取り出せた、という温度感があります。次の参加者にLINEで動画リンクを送ると、「丁寧でわかりやすかったです」と返事が来ることもあり、口頭で伝えるよりむしろ温度が伝わる場面があります。
次に試したい
- レシピの下ごしらえ解説動画: 当日来る前に「玉ねぎの薄切り」など基本の切り方を予習できる動画
- 季節ごとの案内バリエーション: 夏と冬で持ち物や注意事項が少し違うので、別バージョンを作っておく
- キャンセル時のお願い動画: 「キャンセルポリシーをLINEで送る」という気の重い作業を、動画リンクひとつに置き換える
注意しておきたいこと
- Synthesiaの無料版は商用利用不可・3分/月の制限があるので、教室運営など仕事の文脈で使う場合はStarter以上のプランが必要です(2026年5月時点) — Source: Synthesia Pricing
- 入力した文章はそのままアバターが読み上げます。誤字や曖昧な表現はそのまま伝わるので、書いた台本を一度自分で声に出して読んでみると違和感に気づきやすいです
- アバターと声の組み合わせは「教室の世界観に合うか」が大事です。便利だからと選ぶより、発信したい雰囲気に近いものを選ぶ方が、長く使えます