結婚式のBGMを自分で作るために、Suno Proを契約する選択肢

たとえば、こんな準備期

結婚式の準備をしていると、BGM選びでつまづくことがあります。「あの曲を流したいけれど、式場の著作権手続きでお金がかかる」「定番曲だと、他のカップルと被ってしまう」。シーンごとに音源を集める作業のなかで、なんとなく既視感のあるプレイリストが完成してしまう夜があります。

こんなふうに使える

Sunoという音楽生成AIのProプランを使うと、入場・乾杯・手紙朗読など、シーンごとのオリジナルBGMを30分ほどで揃えられます。Sunoの有料プランなら、作った曲を結婚式で使うことが規約上認められています。既存ヒット曲を使う場合のISUM申請料が浮き、ふたりの「物語」を込めた曲になります。

想像してみると

入場曲は5分以上欲しいので、Suno v5系で最大8分まで一気に生成できる現行モデルを使います。歌詞は入れず、「Cinematic strings, warm piano, building emotion, hopeful, wedding processional」と打ち込んでみる。ゆったりと盛り上がっていくストリングス主体のシネマティックな1曲が流れます。

手紙のシーンには、朗読の声を邪魔しない静かなBGMを別に作れます。退場には、お見送りに向かう前の少し明るいアコースティックポップを作ります。6つのシーンに6曲、半日かけて揃えられる感覚があります。

何度かフィードバックを返しながら作った曲には、ふたりの好みが少しずつ染み込んでいきます。プロのコンポーザーに数十万円で依頼するか、DTMができる人だけが選べる道だった「自作BGM」が、月額$10の選択肢として手の届く範囲になります。

この記事でできること

  • 入場・乾杯・手紙朗読など、シーンごとのオリジナルBGMが30分ほどで揃う
  • Sunoの有料プランなら、作った曲を結婚式で使うことが規約上認められている
  • 既存ヒット曲を使う場合のISUM申請料が浮き、ふたりの「物語」を込めた曲になる

使うもの: Suno Pro(月額約$10〜の有料プラン) かかる時間: 1曲あたり約30分、6〜8シーンで半日 必要なスキル: スマホかパソコンで文字を入力できれば大丈夫

既存曲は意外と手続きが多い

結婚式で市販の楽曲を流すこと自体は、多くの式場が包括契約を結んでいるため演奏行為としては問題ない、と説明されることが多いです。一方、入場ムービーやプロフィールビデオに既存曲を「収録」する場合は、ISUM(一般社団法人 音楽特定利用促進機構)を通じた著作権と原盤権の処理が別途必要になります。1曲あたりの利用申請料が発生し、曲によっては許諾自体が下りないこともあります。

オリジナルBGMにすれば、その手続きを丸ごとスキップできる――これがSunoに手を出す動機になります。

Suno Proを選ぶ理由

Sunoには無料プラン(Free)と有料プラン(Pro/Premier)があります。公式の料金ページとヘルプセンターによれば、無料プランで生成した曲は非商用利用に限られ、Proプラン以上で生成した曲のみ商用利用が許諾されます。「商用利用」というのは販売や広告だけでなく、結婚式のような営利的・準営利的なシーンも含めて広く解釈されるため、ここはケチらずProプランを契約するのが現実的です。月額は年払いで約$8、月払いで約$10です。

公式ヘルプには「サブスク中に生成した曲は退会後も商用ライセンスが継続する」と書かれているので、結婚式の準備期間だけ加入して、終わったら解約という使い方ができます。一方で、無料期間中に作った曲を後から有料プランで遡って商用化することはできない、とも明記されています。最初から有料プランに入って作る、というのが安全な進め方です。

6つのシーンで、6曲を作る

よく用意されるのは以下のようなシーンです。

  1. ゲスト入場(迎賓)
  2. 新郎新婦入場
  3. ケーキ入刀
  4. 乾杯から歓談
  5. 新婦の手紙
  6. 退場

各シーンごとに、雰囲気をひとことで決めてから歌詞欄とスタイル欄を埋めていきます。

入場用:ストリングス主体のシネマティック

入場曲は5分以上欲しいので、Suno v5系で最大8分まで一気に生成できる現行モデルを使います。歌詞は入れず、Sunoの「Instrumental」というトグルをオンにします。スタイル欄にはこう入れます。

Cinematic strings, warm piano, building emotion, hopeful, wedding processional, no vocals

「processional(行進曲)」というキーワードがあると、ゆったりと盛り上がっていく構成になりやすい印象があります。

手紙用:ピアノとストリングスの控えめなBGM

新婦の手紙のシーンでは、歌が入っていると朗読の邪魔になります。インストゥルメンタル+極端に控えめな構成を指定します。

Soft piano solo, gentle strings, ambient pad, very slow tempo, intimate, no drums, background music for reading

「very slow tempo」「no drums」と書いておくと、朗読の声を邪魔しない静かなBGMになります。

退場用:ゆるやかにアップテンポ

退場のシーンは、お見送りに向かう前のちょっと明るい雰囲気にしたい場面なので、ボーカルありで作るパターンが多いです。歌詞はありふれた感謝の言葉でも十分機能します。

[Chorus]
ふたりで歩いていく日々のはじまり
ありがとう みなさんに

[Verse]
出会えた奇跡 重ねた時間
これからもよろしく

スタイル欄には、こう書きます。

Uplifting acoustic pop, female vocals, light strings, warm and bright, mid-tempo, Japanese

試すと気づく、いくつかのコツ

何曲か作って分かってくるのは、いきなり完璧な曲を狙うのではなく、「気に入る要素」を1つずつ集めていく感覚で進めるとうまくいく、ということです。

ひとつの歌詞で2曲が同時に生成されるので、「Aパターンの前奏」と「Bパターンのサビ」が良い、ということがよくあります。気に入った箇所がある曲は、Extend機能で続きを作ったり、Replace Section機能で気に入らない箇所だけを差し替えたりできます。これらはPro以上で利用できる機能です。

それから、日本語の歌詞は時々おかしな発音で歌われます。「永遠(えいえん)」が「ながとお」と歌われてしまうケースでは、「エイエン」とカタカナに直すと改善します。これも公式ヘルプ系のドキュメントで紹介されている定番の対処法です。

式場との事前すり合わせは必須

オリジナル曲なら著作権処理が不要だから式場には黙って持ち込んで大丈夫、ということではありません。式場によっては、持ち込み音源の音質規定(WAVのみ、サンプリングレート指定など)や、事前に音源を渡す締切があります。

Sunoは公式に、Pro以上のプランでWAV形式のダウンロードをサポートしています。式場のプランナーに「WAVで音源を持ち込みます。自作のオリジナル曲なので外部楽曲の権利処理は不要です」と伝えれば、ほとんどの場合スムーズに通ります。ただし、本当に楽曲の権利確認が不要かどうかは、最終的にプランナーに確認してください。

既存曲がダメなわけじゃない

念のため書いておくと、すべての曲を自作にする必要はありません。「どうしてもこの曲を流したい」というものは、式場のプランナーに相談してISUM経由の申請で通せます。AIで作る曲と既存曲を組み合わせる、というハイブリッドが現実的です。

ただ、入場や手紙朗読のような「2人ならではの世界観」を出したいシーンでは、AIで作ったオリジナル曲のほうが、不思議と心に残りやすいことがあります。何度かフィードバックを返しながら作った曲には、ふたりの好みが少しずつ染み込んでいきます。

「自作BGM」というオプションが増える

数年前なら、結婚式のオリジナルBGMといえば、プロのコンポーザーに数万円から数十万円で依頼するか、自分でDTMができる人だけが選べる道でした。Sunoが出てきたことで、その選択肢のハードルが下がっています。

ただ、Suno公式の利用規約や、米国著作権局のAI生成物に関する見解は今後変わる可能性があります。これから結婚する場合は、その時点での最新の利用規約とヘルプセンターを必ず一度自分の目で確認してから、Proに加入してみてください。

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