通勤中に「自分専用Podcast」を流したくて、NotebookLMでAudio Overviewを作る

たとえば、こんな朝

転職活動を始めて3ヶ月、bizreach や転職エージェントからもらう資料が、ものすごい勢いで増えていく朝があります。志望企業の IR、決算説明会資料、業界レポート、求人票、面接対策のテンプレ。夜は職務経歴書を直していて、土日はカジュアル面談、平日の昼休みは営業外回り。「読まないといけない PDF」が手元のクラウドに30本くらい溜まって、開かないまま面接当日を迎えそうな瞬間があります。満員電車で PDF を眺めるのは現実的にきつい距離が残ります。

こんなふうに使える

PDF や Web 記事を入れて「Audio Overview」を生成すると、AI ホスト2人が会話形式で内容を解説してくれます。日本語にもフル尺で対応していて、通勤や家事の時間に「自分が知りたいテーマだけ」を耳で聴けます。再生中に「Join」で割り込んで質問できる Interactive Mode(インタラクティブモード)も使えます。

想像してみると

志望企業1社につき1ノートブックを作って、決算説明会資料、中期経営計画、IR ページの URL、業界レポート、自分の質問リストを入れてみる。Studioパネルから「Audio Overview」を選び、フォーカスに「面接で聞かれそうな論点を中心に」と打ち込むと、数分で10〜15分の番組ができあがる流れがあります。中目黒から職場まで30分の地下鉄で再生してみると、ちょうど1社分の決算と中計をひと通り耳に入れた状態で会社に着く感覚があります。「今の話、具体例をもうひとつ出して」とJoinで割り込めば、ソース資料に基づいて返事が流れ、自然に元の会話に戻ります。

この記事でできること

転職活動を始めたとき、企業のIR資料・業界レポート・面接対策メモを NotebookLM に投入して「自分専用ポッドキャスト」を作る方法を紹介します。通勤電車30分に、毎朝違う番組が流れる状態が作れます。

  • PDF や Web 記事を入れて「Audio Overview」を生成すると、AI ホスト2人が会話形式で内容を解説してくれます
  • 日本語にもフル尺で対応していて、通勤や家事の時間に「自分が知りたいテーマだけ」を耳で聴けます
  • 再生中に「Join」で割り込んで質問できる Interactive Mode(インタラクティブモード)も使えます

使うもの: NotebookLM(無料版でOK) かかる時間: 約10分(生成は数分待つだけ) 必要なスキル: なし

Audio Overview ってなに

NotebookLM(ノートブックエルエム)は Google が出している無料の読解 AI で、その中に「Audio Overview(オーディオ オーバービュー)」という機能があります。

ノートブックにアップロードした資料をもとに、AI ホスト2人が会話形式で解説するポッドキャスト風の音声を自動生成してくれます。「内容を要約する」のではなく「2人で雑談しながら解釈する」感じの番組で、これが想像していたよりだいぶ自然です。

  • 公式の発表によると、Audio Overview は 80以上の言語にフル尺で対応していて、日本語も英語と同じ深さで生成できます(2025-08-25 以降のアップデート)
  • ノートブックに入れた資料に閉じて喋るので、勝手に他の情報を混ぜてきません
  • 形式は「ディープダイブ/ブリーフ/批評/討論」から選べます

手順

[screenshot: Audio Overviewが生成された画面]

ステップ1:志望企業の資料を入れる

notebooklm.google.com にログインして、「新しいノートブック」を作ります。志望企業1社につき1ノートブックという作り方がやりやすい運用です。

入れるソースは以下のような構成にしておきます。

  • 直近の決算説明会資料(PDF)
  • 中期経営計画(PDF)
  • 公式コーポレートサイトの IR ページ(URL を貼るだけ)
  • 関連する業界レポート(PDF)
  • 自分の質問リスト(テキストで直接ペースト)

PDF、Web URL、テキスト、Google ドキュメント、YouTube 動画など複数の形式を1つのノートブックに混ぜられます。

ステップ2:Studio パネルから Audio Overview を生成

右側の Studio パネルに「Audio Overview」のボタンがあります。押して、形式とフォーカス(「面接で聞かれそうな論点を中心に」のような指示)を指定して、生成を待ちます。

数分でできあがって、そのまま再生できます。長さはデフォルトで10-15分くらい、無料版だと1日3回まで生成できます。

ステップ3:スマホアプリに連れていく

2025-05-19 にローンチされた NotebookLM 公式モバイルアプリ(iOS 17+ / Android 10+)を入れておくと、生成した Audio Overview をオフラインダウンロードして、バックグラウンド再生できます。地下鉄で電波が切れても止まらないし、画面を消したまま聴けるので満員電車でも問題ありません。

通勤30分でちょうど1社分

中目黒から職場までドアtoドアで30分くらいの距離だと、Audio Overview を1.0倍速で流すと、ちょうど1社分の決算と中計をひと通り耳に入れた状態で会社に着けます。

「読んでないけど一応把握はしている」状態を、通勤時間だけで作れるのが大きい変化です。カジュアル面談に向かう電車の中で「直近の決算ハイライトをもう一回振り返って」と Audio Overview を作り直す、みたいな使い方もできます。

割り込んで質問できる Interactive Mode

Audio Overview の再生中に「Join」というボタンを押すと、AI ホストの会話に割り込んで質問できる Interactive Mode が使えます。

「今の話、具体例をもうひとつ出して」「この数字、前年比だとどうなる」みたいに聞くと、ソース資料に基づいて答えてくれて、そのあと自然に元の会話に戻ります。耳で聴きながら、気になったポイントだけ深掘りできるのは、PDF を読んでいるときの「気になるところに付箋を貼る」感覚に似ています。

注意点と料金

  • 無料版は1日3回まで Audio Overview を生成できます。週末にまとめて作る運用にすると、1週間分は無料で十分足りる感覚です
  • 「Shorter / Default / Longer」の長さ調整は現時点では英語のみなので、日本語ではデフォルトの長さ(10-15分前後)になります
  • ノートブック数や Chat 回数も無料版なら個人利用には十分な範囲です
  • Plus(Google AI Pro 同梱の月19.99ドル)にすると Audio Overview が1日20回まで使えるので、複数社を並行で進める転職活動にはこちらが向くかもしれません

「読まないと、でも読む時間がない」を耳に逃がす

転職活動が長くなってくると、「読んでない資料」が積み上がること自体がストレスになります。NotebookLM の Audio Overview は、読まなくても「聴いた」状態を作れるので、罪悪感の量が減って手元の作業に集中しやすくなります。

もちろん、面接前には PDF を実際にも読みますが、「最初の一周を耳でやっておく」だけで、いざ机に向かったときの読むスピードがだいぶ速くなります。「通勤の30分」と「夜の作業時間」がちゃんと分業できるようになるのが、転職活動を回すための一番の鍵かもしれません。


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