自分の好きな曲10選をAIに説明すると「音楽的な自分」が言語化される

たとえば、こんな夜

「どんな音楽が好き?」と聞かれて、「J-POPかな」「なんでも聴く」とだけ答えて、自分でも本当の好みが分かっていない気がする夜があります。プレイリストにはジャンルがバラバラの曲が並んでいて、共通点を言葉にしようとしても、すぐに口ごもってしまうことがあります。

こんなふうに使える

最近よく聴く曲10曲をChatGPTに渡せば、ジャンル・テンポ・雰囲気・歌詞のテーマ・サウンドの傾向を分析できます。「あなたが惹かれるのはこういう要素です」と言語化してもらえます。さらに「私が好きそうな未聴の曲を5曲おすすめしてください」と頼めば、次の音楽との出会いにもつながります。

想像してみると

Spotifyの再生履歴を眺めながら「King Gnu / 宇多田ヒカル / Radiohead / あいみょん / Kendrick Lamar / YOASOBI / Norah Jones / 米津玄師 / Daft Punk / スピッツ」と10曲打ち込んでみる。返ってくるのは「あなたの好みには『メランコリックなメロディ × グルーヴ感のあるリズム』という一貫した軸があります。歌詞では『喪失』や『切なさ』のテーマが多い一方、曲調は暗すぎず、ポップさとの両立を好む傾向が見られます。テンポはBPM 80〜120の中速域に集中しています」といった文章です。「なんでも聴く」と思っていたのに、実は驚くほど一貫した好みがあったと気づける瞬間があります。

この記事でできること

好きな曲リストをAIに渡して、自分の音楽的な好みを言語化してもらう方法を紹介します。

  • 好きな曲10曲をAIに渡すだけで、ジャンル・テンポ・雰囲気・歌詞の傾向を分析してくれます
  • 「あなたが惹かれるのは〇〇な要素です」と、自分では説明できなかった好みが言葉になります
  • 分析結果をもとに「あなたが好きそうな曲」を提案してもらうこともできます

使うもの: ChatGPT(無料) かかる時間: 15分 必要なスキル: なし(音楽の知識不要)

まず10曲選ぶ

「人生のベスト10」ではなく、「最近よく聴く曲」か「気がつくとリピートしている曲」を10曲選んでください。肩の力を抜いて、SpotifyやApple Musicの再生履歴を見ながらピックアップするのが楽です。

ジャンルがバラバラでも構いません。むしろバラバラなほうが、共通する要素をAIが見つけやすくなるので、分析が面白くなります。

AIに分析してもらう

ChatGPT(チャットジーピーティー、スマホで使える無料のAIチャット)に、こんな感じで送ります。

以下は私が最近よく聴いている曲10選です。
この10曲を分析して、私の音楽的な好みの特徴を教えてください。

分析してほしい項目:
・ジャンルやサブジャンルの傾向
・テンポ(BPM=テンポの速さを数字で表したもの)の傾向
・曲の雰囲気・ムード
・歌詞のテーマの傾向
・楽器やサウンドの特徴
・総合的な「あなたの音楽的人格」の要約

1. King Gnu - カメレオン
2. 宇多田ヒカル - First Love
3. Radiohead - Creep
4. あいみょん - マリーゴールド
5. Kendrick Lamar - HUMBLE.
6. YOASOBI - 夜に駆ける
7. Norah Jones - Don't Know Why
8. 米津玄師 - Lemon
9. Daft Punk - Get Lucky
10. スピッツ - ロビンソン

ChatGPTは、各曲の情報を知識として持っているので、音楽ファイルを送る必要はありません。曲名とアーティスト名だけで分析してくれます。

どんな結果が返ってくるか

10曲程度でも傾向は十分に出ますが、100曲・200曲規模で渡せば、ジャンル・ボーカルの性別・テンポ・雰囲気のグラフを描けるほど精度が上がります。

この10曲で試すと、こんな分析が返ってくることがあります。

あなたの音楽的好みには「メランコリックなメロディ × グルーヴ感のあるリズム」という一貫した軸があります。歌詞では「喪失」や「切なさ」のテーマが多い一方で、曲調は暗すぎず、ポップさとの両立を好む傾向が見られます。テンポはBPM 80〜120の中速域に集中しており、激しすぎる曲は選ばれていません。

「メランコリック × グルーヴ」のような言葉で好みを言い当てられると、妙にしっくりくるものです。「なんでも聴く」と思っていたのに、実はかなり一貫した好みがあった、と気づけることもあります。

さらに掘り下げる使い方

分析結果が出たら、追加で聞いてみると面白いことがいくつかあります。

「この10曲の中で、最も私の音楽的人格を代表する1曲はどれですか? 理由も教えてください」と聞くと、AIが1曲を選んで理由を説明してくれます。「なるほど、確かにこの曲がいちばん自分っぽい」と感じることもあれば、「え、それ?」という意外性があることも。

「この傾向をもとに、私が好きそうな曲を5曲おすすめしてください。まだ聴いたことがなさそうなものを選んで」と頼むと、新しい音楽との出会いにもなります。

ChatGPTは音声ファイルのアップロードにも対応しているので、曲名が分からない音源を送って「この曲の分析をしてください」と頼むこともできます(無料版でも利用可能)。

注意点

AIの音楽分析は、曲のメタデータ(ジャンル、テンポ、歌詞の傾向など)に基づく推定です。音響信号そのものを聴いて判断しているわけではないので、細かいアレンジやミックスの違いまでは拾えません。

また、AIが知らないインディーズの曲や最新のリリースは、正確に分析できない場合があります。有名な曲ほど情報が豊富なので、精度は高くなります。

「好き」に理由があると、もっと楽しい

音楽の好みは言葉にしにくいものですが、AIに言語化してもらうと「自分はこういう音に惹かれる人なのか」という発見があります。好きな理由が分かると、新しい曲を探すときの手がかりにもなるし、人に音楽を薦めるときにも「なぜこの曲がいいのか」を説明できるようになります。15分で終わるので、ぜひ試してみてください。