子供が主人公の絵本を毎晩5分で作る
たとえば、こんな夜
お風呂を済ませて、歯磨きを終えて、寝室の電気を落とす前の時間。本棚から差し出されるのは、もう何十回も読んだあの絵本。読むほうはセリフを暗記してしまっているのに、子どもはまだ飽きない。「きょう、ゆうくんとケンカして泣いちゃった」と布団のなかでぽつりと話してくれた言葉が、今夜もそのまま流れていく、そんな夜があります。
こんなふうに使える
ChatGPT に「3歳の子が主人公の短い絵本のストーリーを作ってください」と、お子さんの名前と今日の出来事を伝えると、5ページぶんの物語が30秒で返ってきます。保育園のケンカが「勇者が困難を乗り越える冒険」に変わり、市販の絵本では届かない「今日のこの子の物語」が組めます。テキストだけなら無料で動きます。絵まで欲しいときは、Google の Gemini Storybook(無料)や ChatGPT 有料版で絵も成り立ちます。
想像してみると
布団に入った子に「今日何があった?」と聞いてみる。「ゆうくんとケンカした、でも仲直りした」と返ってくる。スマホで ChatGPT アプリを開いて、「3歳の女の子『ひな』が主人公の短い絵本を作ってください。今日の出来事:保育園でお友達のゆうくんとケンカして、最後は仲直りした。ジャンル:冒険ファンタジー。5ページで、各ページに読み聞かせ用のテキストを書いてください」と打ち込んでみる。返ってくるのは、勇者ひなが竜の国で友達のゆう竜とぶつかり、最後に「ごめんね」と手をつないで次の山へ歩き出す物語。画面を見ながら声に出して読むと、子どもの目が「自分の名前が出てくる」とわかる瞬間に開きます。「ケンカしても仲直りできた」と直接言うより、物語のなかの追体験として静かに伝わっていく、そんな時間が流れます。
この記事でできること
- お子さんの名前が主人公で、その日の出来事が冒険になるオリジナル絵本を毎晩作れるようになります
- 「保育園でケンカした」が「勇者が困難を乗り越える物語」に変わり、寝かしつけの時間が親子の特別な時間になります
- 市販の絵本を何十回も読み返す日々から、毎晩新しい物語を届ける日々に変わります
使うもの: ChatGPT(無料)
かかる時間: 約5分
必要なスキル: なし
同じ絵本を何十回も読む日々
「ぐりとぐら、もう一回!」——3歳、4歳くらいの子どもは同じ絵本を何度もリクエストします。読むほうはセリフを暗記してしまうくらい繰り返しているのに、子どもは飽きない。
そんな寝かしつけの時間に、子どもの名前が主人公で、その日の出来事が冒険になるオリジナル絵本を読んであげたら——。ChatGPT(チャットジーピーティー)という、スマホで使える無料のAIチャットサービスを使えば、毎晩5分で作れます。
作り方:3ステップで5分
ステップ1:子どもに「今日何があった?」と聞く(1分)
寝る前に、その日の出来事を聞きます。3歳の子なら「お友達のゆうくんとケンカした」「給食のスープがあつかった」「お庭で虫見つけた」みたいなエピソードが出てきます。このなかから1つ選びます。
ステップ2:ChatGPTアプリを開いて、お願いの文章を送る(1分)
スマホで「ChatGPT」アプリを開きます(まだ入れていない方は、App StoreかGoogle Playで「ChatGPT」と検索してダウンロードしてください。無料です)。
画面の下にある入力欄に、次の文章をコピーして貼り付け、お子さんの名前や出来事を書き換えて送ります。
3歳の女の子「ひな」が主人公の短い絵本のストーリーを作ってください。
今日の出来事:保育園でお友達のゆうくんとケンカして泣いちゃったけど、最後は仲直りした
ジャンル:冒険ファンタジー
ページ数:5ページ
各ページに、読み聞かせ用のテキスト(3〜4文)と、イラストの説明を書いてください。
入力欄の右にある送信ボタン(紙飛行機のようなマーク)をタップすると、30秒ほどで5ページぶんのストーリーが返ってきます。
[screenshot: ChatGPTにプロンプトを入力している画面]
ステップ3:布団の中で読み聞かせる(3分)
スマホの画面を見ながら、テキスト部分を声に出して読みます。絵は想像にまかせて大丈夫です。
なぜ子どもが夢中になるのか
自分の名前が出てくる、今日の出来事が出てくる、お友達の名前が出てくる。この3つが揃うと、子どもはその物語の「中」にいるような感覚になります。市販の絵本とは食いつきが変わるのは、この「自分が主人公」という感覚があるからです。
保育園でケンカして泣いた出来事が、物語のなかで「困難を乗り越える冒険」に変わる。「ケンカしても仲直りできたのえらいね」と直接言うよりも、物語を通した追体験のほうが子どもの腑に落ちやすいといえます。
絵も欲しい場合
テキストだけでも十分ですが、絵本にはやはり絵がほしいところです。
ChatGPTで絵も作る方法。 ChatGPTの有料プラン(Plus、月額約3,000円)を使うと、絵も一緒に作れます。「勇者ひなが火山の前に立っているシーン、絵本風のイラスト」のようにお願いすれば、絵を描いてくれます。ただし、1ページ目と3ページ目で主人公の見た目が変わることもあります。「茶色いショートカットの女の子、赤いワンピース」と毎回書き添えると、ある程度統一されます。
専用のサービスを使う方法。 Childbook.ai(チャイルドブック、1クレジット$2.50〜=約375円、または月額$19〜29のサブスクリプション)やLullaby.ink(ララバイ、子どもの写真からキャラクターを作ってくれる)など、AI絵本に特化したサービスも出ています。Google Gemini Storybook(ジェミニ ストーリーブック)は2025年8月にローンチされ、Geminiアプリ内で無料で使えます。
絵は気にしない方法。 完璧を求めると続きません。子どもは意外と細かいことを気にしていなくて、ページごとに主人公の服の色が違っても「今日のひなちゃん、お洋服変わったね!」と楽しんでいたりします。60点でOKというスタンスが、続けるコツです。
続けるためのコツ
ジャンルを固定する。 「魔法使いひなちゃんシリーズ」のように世界観を固定すると、毎回のお願い文が短くて済みます。ChatGPTのメモリ機能に「ひなちゃんは魔法使い見習い」と覚えさせておけば、さらに楽です。
出来事は1つだけ。 欲張って3つ入れると話がバラバラになります。「今日いちばん印象に残ったこと」を1つだけ選ぶ。
つらい出来事ほど物語にする価値がある。 転んだ → 勇者が崖を登り直す。怒られた → 魔法が暴走して自分で制御を取り戻す。日中のつらい体験が、寝る前に「乗り越えた冒険」として語り直されます。
翌日の伏線を入れる。 「勇者ひなの次の冒険は……続きは明日!」で締めると、翌日の寝かしつけが少しスムーズになる——というテクニックもあります。
思わぬ副産物:「今日何あった?」に答えてくれるようになる
「今日何があった?」に対して「べつにー」「わすれたー」で終わる子どもは多いです。でも「今夜の絵本にするから教えて!」に変えると、具体的に話してくれるようになります。「物語にする」という目的があるだけで子どもの口が開くのは、寝かしつけ絵本の意外な副産物です。
使うサービスと料金
- ChatGPT(無料) — ストーリー作成はOK。絵も作りたい場合はPlus(月額約3,000円)が必要
- Childbook.ai — 1クレジット$2.50〜(約375円)または月額$19〜29
- Lullaby.ink — 写真からキャラクターを作成、PDF出力もできる
- Google Gemini Storybook — Geminiアプリ内で無料
5分で作れる「今日のうちの子」の物語
- 「今日何があった?」と子どもに聞く(1分)
- 出来事+名前+ジャンルをChatGPTに送る(1分)
- 返ってきたストーリーを読み聞かせる(3分)
出版クオリティはいりません。「今日のこの子」が主人公の、たった5ページの物語。それだけで、寝かしつけの時間がちょっと特別になります。